- 基本的な注意
- プロファイルの大きな分類
- 伝統的プロファイル (従来型)
- GATT
- Android上でのプロファイル表示
- 同時接続関連
- Bluetooth LE、BLE、BTLE、Bluetooth Low Energy
- 参考
Bluetoothのプロファイルに関するメモです。
親機/子機という表現を使っていますが、正確にはマスター/スレーブです。
基本的な注意
各プロファイルは親機、子機ともに対応していないと使えません。
プロファイルの大きな分類
プロファイルには、大きく分けて従来型、Bluetooth LE用がある。
- 伝統的プロファイル (従来型)
- GATTベースプロファイル (Bluetooth LE用)
- GATTベースサービス (Bluetooth LE用)
伝統的プロファイル (従来型)
A2DP 高度オーディオ配信プロファイル
Advanced Audio Distribution Profile、エイトゥーディーピー。
基本的には親機から子機へ一方向に音声を送るためのプロファイル。
マイク&リモコン付きイヤホン等の場合、リモコン操作を扱うのはAVRCPという別プロファイルの役割。 マイクを扱うのはHFPというプロファイルの役割。
(正確には、子機から親機に音声を送るという方法で、A2DPでも規格上はマイクを扱えるらしい。けれどもそのような製品は見たことがない)
モノラルもしくはステレオの音声データを高品質にストリーミング配信
サラウンドサウンドの配信については定義の範囲外
対応するコーデック:
AVRCP テレビやオーディオ機器をリモコン制御
Audio/Video Remote Control Profile、エイヴィーアースィーピー
ワイヤレスリモコンから再生や停止などの操作に使う。
AVRCPのバージョンによってできることが違う。
AVP A2DP+AVRCPの通称
エイヴィーピー
HFP ハンズフリープロファイル
親機と子機の双方向音声通信のプロファイル。電話受信、発信の機能もある。
A2DPと違って双方向音声なので、こちらのほうが優れているかと思いきや、HFPは音質が悪い。
そのため、音楽再生はA2DP、ハンズフリー通話はHFPというふうに切り替える子機がある。
A2DPとHFP両方を同時に接続できる子機もある。
HFP 1.5 ‐ 8kHzまで対応。一般的なバージョン
コーデックはCVSD
音質はAMラジオ並らしい。
HFP 1.6 ‐ 16kHzに対応
Android 4.0以降、iOS5以降で対応。
音質はFMラジオ並らしい。
HSP ヘッドセットプロファイル
Headset Profile、エイチエスピー
同期型のパケット通信(SCO)で伝送
HIDP、HID マウス、キーボード、コントローラーの接続
Human Interface Device Profile、エイチアイディーピー
単に HID と呼ぶことも。
SPP シリアル通信
Serial Port Profile、シリアルポート プロファイル
仕様としては親機1台に対して子機複数台の接続可能。
だたし、子機の仕様やアプリの作りに依存する?(未確認)
GATT
Bluetooth LEを利用するすべての通信のベースとなるプロファイルの名称。
その他のプロファイルと組み合わせて使う。
HOGP マウス、キーボード、コントローラーの接続
HID over GATT Profile
IPSP インターネットに接続するプロファイル
Internet Protocol Support Profile
Android上でのプロファイル表示
プロファイル名で表示されないのでわかりにくい。
「電話の音声」 → HFP
「メディアの音声」、「メディアオーディオ」 → A2DP
同時接続関連
最大同時接続数
従来のBluetoothの場合、仕様上では親機1台に対して、子機は最大7台。
(理由について調べるときのキーワード「ピコネット」)
マルチペアリング
子機側で複数の親機とのペアリング情報を複数台覚えておく機能
マルチポイント接続
1台の子機から同じプロファイルで複数の親機に接続できる機能。
例:イヤホン(子機)1台でスマホ(親機)2台とHFP接続
HFPの場合、複数の親機と接続することで「同時待受」はできるが「同時通話」はできない。
A2DPでマルチポイントに対応した子機もあるらしい(要出典)
HFPの複数台接続
- 親機
親機1台に対して、子機は2台以上接続できないっぽい(要出典) - 子機(マルチポイント未対応時)
複数台の親機と待受状態にできない。 - 子機(マルチポイント対応時)
複数台の親機と待受状態にできる。
A2DPの複数台接続
親機1台に対して、子機は2台以上接続できない
デュアル(Bluetooth)オーディオ
上記の例外。Galaxy S8にはデュアルオーディオという機能があり、2台の子機とA2DP接続できるらしい。 ネットの記事を見た限りでは、親機に2セットのBluetoothチップが搭載されているかららしい。
A2DPとHFPの同時接続は可能
親機1台に対して、子機1台にA2DPとHFPの同時接続は可能。
(SonyのBluetoothワイヤレスヘッドフォンのマニュアルで確認)
この場合、プロファイルは別々なのでマルチポイントとは言わない。
Bluetooth LE、BLE、BTLE、Bluetooth Low Energy
読み:ブルートゥース・ロー・エナジー
読み:ブルートゥース・ロー・エネルギー
- Bluetooth 4.0から仕様が追加された、超低消費電力(ULP)型の通信規格
- Bluetoothと名は付いていても従来のBluetoothと全く異なるプロトコル。
- プロファイルは従来のものとは別に用意されいる
- GATTベースのプロファイルとサービスが主に使われている
対応OS:
Windows:Windows 8で公式対応。それ以前はメーカーの独自実装
iOS:iOS 5以降と、iPhone 4SおよびiPad(第3世代)以降でBluetooth LEに対応
Android:Android 4.3(APIレベル18)から公式対応を開始。それ以前メーカーの独自実装